魂の闇夜。
魂は輪廻転生を繰り返し、様々な人や時代、状況、感情、思考などを経験する。
その経験で叡智を蓄え。また反対にカルマを作ることもある。
魂は、全てを知っている。
その魂が、
何を約束して生まれたのか? なんのために生まれたのか?
何をやるために、この地球に来たのか?
これまで、どんな人間のどんな人生を選んで生きたのか?
使命を果たすためのレッスンはどのくらい進んでいるのか?
まだ道半ばの場合には、レッスンが進むよう少々荒っぽい人生を選択して、
その魂は生まれ変わる。
だが、あまりにも過酷なレッスンを選びすぎて、うっかり魂の闇夜に入ってしまうこともある。
そこに蓄積されたカルマがさらに加わる。
闇夜に入った魂は、大変だ。
何をやってもうまくいかず、自己不信、人間不信に陥る。そして、さらなる深みにハマる。
何かを始めようと思っても、悪い結果が頭に浮かぶ。
「思考は現実化する」
だから結局その頭に浮かんだ悪いことが現実におきてしまう。
育つ家庭環境が安心できる場所ではなかったなら、アイデンティティの土台が「不安」となる。
人の目を意識しながら生き、自分の軸がない。ストレス耐性も育たず、
先に「何をやってもうまくいかない自分のイメージ」を作るので、
やっぱり失敗する。
魂のレッスンがなかなか前に進まない。
その繰り返しで波動は下がるばかり。
自分の軸がない、自分が育っていないので、
これまた思い込みで「自分にはできない」と、
何をやるにしても他人との関わりを求める。
だが、想像通り。
低い波動に引き寄せられるのは、同じような粗く重い波動が多い。
重い波動の渦の中で、浮き上がりたいのに、
もっと楽に息をしたいのに、重たいものに足を引っ張られ、
浮き上がることができない。どんどん深みにはまり込む。
まるでコールタールのプールに飛び込んだようだ。
負のスパイラルは加速する。
周囲は重い波動ばかり。
自己不信、人間不信。誰も信じられない。健康も害し、さらなる悪循環。
そんな時に声をかけてくれた人がいた!
救世主!
「神さまだ!」と、思ったのもつかの間。
やはり自分と同じ重い波動だった。
なんでかって? 波動が低い自分に寄ってくる波動が・・・神さま?
そうじゃない。神さまの顔をしたサタンだった。
サタン、悪魔。
悪魔に愛され、どんどん自分が闇に抱かれていくのが分かる。
それも愛。悪魔の愛。
居心地が良い。でも、悪い。でも、良い。何がなんだか分からない。
肉体と感情に翻弄されて、いっ時の快楽に逃げ込む。
気持ち良い。いや、悪い。いや、気持ち良い。悪い。やっぱり何だか分からない。
なぜなら、自分と同じ波動には居心地の良さを感じる。でも、魂が嫌がる。
光と闇の間で葛藤が起きる。身体も心もバラバラになる。魂の声は聴こえない。
どうすればいい? どこに行けばいい?
苦しさを紛らわすために、寂しさを感じなくするように何かに依存が始まる。
薬なのか? 食べ物なのか? 人なのか? あるいは仕事で忙しくすることなのか?
自分が無くなる。こころが何も感じなくなれば楽になる?
この苦しみから逃げ出したい。
魂の光は、どんどん弱くなる。
いや、魂の光が弱くなるのではない。魂の周りに濃いスモッグが立ち込め始める。
今生で、この人間の肉体を経験するためにやってきた魂は、この入れ物ではどうにも生き苦しい。
スモッグに遮られ、魂の光は弱くなったように見える。
頼みの綱の宇宙からの愛も光も、スモッグに遮られ魂に届かない。
暗い、暗い。苦しい、苦しい・・・。
魂の闇夜。
果てしない時の流れ、輪廻転生で年齢を重ねた魂は闇夜を経験している。
ぬけ出る智慧をもっている。だから心配することはない。
夜明け前。日の出寸前、この世は闇に包まれ一番暗いという。
明けない夜はない。
ただ一つのことを信じればいい。
「闇夜からぬけ出る!」
その強い信念さえあればいい。
つづく〜。