夢をみた。
大雨、大洪水、それまであった陸地はどんどん水に飲み込まれていく。
わたしは逃げようと思って歩き出す。道はどんどん沈んでいく。
ハッとして目が覚めた。
不穏な夢だったにもかかわらず、わたしの意識はしっかりしていた。
気持ちは安定していた。
水に飲み込まれようと、陸地が沈もうと、わたしは大丈夫。
わたしは、大丈夫。
そんな風に思えた。
「水」
このところのテーマ。
そして、水のスピリットは教えてくれる。
また、次の扉を開くときが来ていることを・・・。
1週間単位くらいで魂の扉が次々開かれていっているような気がしている。
理解と意識が追いついていくのが大変だ。
それとはまた別に、洪水の夢で、あることを思い出した。
随分前のことになる。
伊勢湾台風を経験された方と話す機会があった。
わたしが生まれる随分前のこと、言葉を聞いたことがあるだけだった。
その方は、伊勢湾台風で自宅と一緒に流され、屋根を突き破ってなんとか生き延びたという。そのため、いまでも水が怖いとおっしゃっていた。
壮絶な経験だ。
当時はまだ、わたし自身の体質を理解していなかった。
エンパス体質。自他の境界が無い。
そのため、他者のエネルギーの影響を多大に受けてしまう。他者の話を聞いては、まるで自分がそれを経験したかのような気持ちになり、その感情が後々までもわたしの中に残り、支配されてしまう。目の前の方の感情を自分のものとして感じてしまう。
楽しい、嬉しい感情ならテンションが上がり、悲しい、苦しい、怖いなどの感情ならテンション下がる。
その方の伊勢湾台風の経験をお聞きしたとき、そういえば、わたしも家の中に閉じ込められ、一緒に水に流されとことを想像して苦しくなったな〜と思い出していた。
いまでは、それは想像ではなくて、話を聞きながら、その方のエネルギーを共有し、ビジョンが見えてしまっていたので、よりリアルにその方の感じたことが伝わってきたのだろう思う。
エンパス体質。共感力の高さでもあるが、自分軸がしっかりしていないと、精神的なダメージをうけることもある。二次的な症状を引き起こす。
そこからまた連想ゲームのように、あることを思い出した。
女優が合成麻薬所持の容疑で逮捕された。
彼女が以前主演した映画で、なかなか役から抜け出せなかったという話をテレビなのか、ネットなのかで見た記憶がある。
そのとき、彼女は役と同一化してしまうのか〜。それは大変だ〜と思った記憶がある。
彼女がエンパス体質であるとか、敏感体質なのかとか、それは一切分からない。
しかし、自他の境界をなくしやすい性質なのだろうと、その時想像したことを思い出した。
役にしろ、そうで無いにしろ、自分ではないエネルギーをまとって生きることは苦しい。
実はエンパス体質ではなくても、この世界の大概のひとは、多かれ少なかれ他者のエネルギーに影響を受けて生きている。
例えば、幼いころに親から言われたことを40年経っても守っている。小学校の先生が、隣のおばさんが、中学時代の部活の先輩に言われたひと言が、ふとした瞬間に思い出す。
また自覚がない、意識していなくても、脳が、細胞が覚えているということもある。
この世界のほとんどのひとが、実は、自分ではないエネルギーによって選んだ人生を生きている。
そんなわけだから、結果、うまくいかなかったり、力技でどうにかこうしかしようとして病気になったりする。
さらには、何かに頼りながらそれに向き合うこともある。
仕事のプレッシャーが大きすぎて、ひと、もの、食べ物、動物、アルコール、タバコ、その他嗜好品に依存しなければ、「いま」に向き合うことができない。
自分ではないものになろうとした結果、自分をなくしてしまう。
自分だと思っていたものが、自分ではなかった。
女優の生き方は、実は、セラピストとして生きるわたしにとっても気になることだった。
対ひとの援助的な仕事をする場合、自分軸がないと他者の問題を自分のものとしてしまい、他者の感情を自分のそれだと勘違いしてしまうこともある。
役を手放せない役者と過去の経験から生じた感情を手放せない援助者は、案外、似たような結果になりやすい。
女優の生き方は、ある意味、学びだと思った。
自他の境界をなくさない。
それには、自分のエネルギーを理解しておく。
この世界は様々なエネルギーが入り乱れ、混雑、混乱、混迷を極めている。
人間界の混乱は、異世界へも影響をおよぼし、地球全体の混乱へと波及した。
そして、それが宇宙へと影響している。
自分がどんなエネルギーに影響を受けているのか?
それを理解してみる。
自分ではないエネルギーを多く抱えているのなら、徐々に手放す。
シンプルなのがいい!