八百万(ヤオヨロズ) 神の島 祈りの島 おばぁが歌ってくれたのは・・ 沖縄・久高島 番外編

2019.4.27  Chikako Natsui
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「昔、大里家にシマリバー(女)とアカツミー(男)が住んでいた。ある日、アカツミーイシキ浜で漁をしていたところ沖の方から白い壺が流れてきた。アカツミーは壺を拾おうとするが沖に戻されてなかなか取れない。そこでアカツミーは一応帰り、そのことをシマリバーに話した。シマリバーは、まずヤクルガー(井泉)で身を潔めて白い着物を着て挑めば取れると教えてくれた。アカツミーはその教えどおりにしてふたたびイシキ浜に行った。さきほどまでどうしても取れなかった白い壺が、ふしぎなことに難なくアカツミーの白衣の袖に入った。その白い壺には麦、粟、アラカ、小豆の種が入っていた。麦と粟はハタスというところに植え、壺はそこに埋めた。麦、粟はここからシマ中、クニ中にひろめられた」 

 

「神の歌はその場にならないと歌えない。その刻になると自然に神が歌わせてくれる」 

(日本人の魂の原郷 沖縄久高島 比嘉康雄著より) 

 

 

浜で出会ったおばぁはこの神話の歌を歌ってくれた。 

それが神歌なのかどうかは分からない。 

だが、おばぁは歌い、熱心にその話をしてくれた。 

海を見ながら。 

 

久高島の神が、神女であろうおばぁを通じで、何を伝えてくれたのか? 

 

 

「豊穣」「女性」「母系」「母なる地球」。 

 このときの情景を思い出すとそんな言葉が浮かぶ。 

 

 そして、豊穣の女神 シュメールからの守護神でもある、女神イナンナを思い出す。

 

女性性

創造性

生命力

つながり

 

先の時代から続く呪いともとれる恐れを手放し、閉じ込めていた魂を解放する。

 

扉が開かれた。