私たちは、愛であり、光であり、エネルギーの存在です。
そして、明確な目的を持って肉体的制限のある人間として生まれてきました。肉体を持つことで、ひとりひとりが「かけがえのない特別な自分」を経験することができます。
五感を使って世界を楽しみ、「かけがえのない特別な自分」を経験することが地球に生きる人間の目的であることは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローの自己実現理論でも提唱されています。「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定したこの理論は、欲求5段階説としてビジネス界でも広く知られています。
《マズローの欲求5段階説》
① 生理的欲求
② 安全の欲求
③ 社会的欲求/所属と愛の欲求
④ 承認(尊重)の欲求
⑤ 自己実現の欲求
マズローは晩年、さらにもうひとつ「⑥自己超越の欲求」の段階があると発表し、人間が自己の個人的存在を超えていく領域を研究するトランスパーソナル心理学の源流になりました。
マズローはトランスパーソナル心理学を「超人間的な心理学。人間性やアイデンティティや自己実現などを超えていく心理学。人間の欲求や関心よりもむしろ宇宙そのものを中心におく心理学。」と表現し、日本の心理学者、トランスパーソナル学会会長の諸富祥彦先生は、「個が生きるつながりを志向する心理学」と表現しています。
私たちは、地球に肉体を持つ存在として生まれてきて「自己実現」を願う存在です。さらに、自己を超えて宇宙を感じる「自己超越」をも願う存在なのです。それは、肉体を持つ存在としてもう一度愛と光の存在であることを思い出し、表現することではないでしょうか。
約138億年前にビッグバンが起き、物質が生まれ、地球という惑星に生命が誕生し、意識(心:感情と思考)を持つ私たちが誕生しました。進化はここで終わりではありません。その先への進化は、自己超越をする意識、すなわち愛と光の存在として意識を拡大していくことです。
私たちは、地球で愛と光を表現するために生まれてきました。意識を拡大し、愛と光を表現することは、正しさの権力争いから抜け出し、自己の喜びと世界の調和をもたらします。
もし、私たちが本当にそこへ向かっているとしたら、私はこの世界に恐怖と欠乏ではなく希望を感じることができます。
本当かどうかはわかりません。しかし、私の心の奥深いところに響いて「YES」と言っている声が聞こえています。
その声を信頼したいと思っています。
(文:飯田みゆき)
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森と魂のセラピスト、森林インストラクター、ハーバルプラクティショナー、薬剤師。
テーマ『自然と対話し、自分と対話し、今ここにある自分を祝福する』。
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