人間は、星々の代理であり、犠牲である。
知らぬまに、神話を体現している。
天にある神々の混乱を、カタチを変え、この世界に現す。
それは、天にある神々のカルマの解放であり、
人間にとっては、イニシエーションといえる。
分かりやすい例をひとつあげるなら、
大地と豊穣の女神 デメテルと娘 コレ(後のペルセフォネ)の話がある。
ある日、コレは妖精たちとともに野原で花を摘んでいた。
すると、突如大地が裂け、黒い馬に乗った冥界の王ハデスが現れた。
コレは冥界へと連れ去られた。
コレの悲鳴を聞きつけた母デメテルが駆けつけた時には、娘の姿はどこにも見当たらない。
悲しみにくれ、娘を探し続けるも行方が分からない日々が続く。
10日目にしてようやくデメテルは、コレがハデスに冥界に連れ去られたことを知った。
そこで、コレの父にしてオリンポスの主神ゼウスに娘を取り戻すよう談判しにいく。
しかし、ゼウスはハデスの行いを肯定する態度。
それに激怒したデメテルは、大地に実りをもたらすことをやめ、オリンポスから姿を消した。
ゼウスは困りはて、ヘルメスを使者に立て、コレを解放するよう冥界へ送った。
一方、コレは冥界でハデスから丁寧にあつかわれていたものの、ここへは自分から好んで来たわけではないので、婚姻は承知しなかった。
やがて、コレは解放され、母デメテルの元へ戻ることになるのだが、ここで衝撃的事実!
冥界にいるときコレは、あまりの空腹のため、差し出されたザクロ4粒を食べ食べたという。
冥界の食物を食したものは、冥界に属するという神々の取り決めがあったのだ。
その決まりを覆されはしなかった。
そうしてコレは、食べたザクロの数だけ12粒のうちの4粒。12ヶ月のうちの4ヶ月、1年の1/3を冥界で過ごすことになり、冥界の女主人 ペルセフォネとなった。
地上には四季ができた。
なぜなら、大地と豊穣の女神 母・デメテルは娘が冥界にいる間は、大地に実りをもたらすことをやめたからだ。
「デメテルーペルセフォネ神話」は、女性・女性性におけるイニシエーションの象徴とされる。
人間意識でみれば、親離れ・子離れの典型的な話であり、魂の観点からは「変容」を意味する。
大宇宙へ還る道
それまで外に向いていた意識は、内側に道を見出し始める。
それが表すのは、冥界 地下世界 内奥 闇 暗 子宮 陰 水 死 蛇 女性性 叡智
それは、女性性の解放の道 調和、統合への道
内と外をつなぐ道 暗闇はやがて光を見出す
「あるとき」「あるタイミング」 内奥への扉が現れる
そこへのきっかけは、なにかはひとそれぞれだろう。
そして、進むにつれて、「母」「女性性」が浮かび上がる。
ある人によっては、個人的な母子関係の悩みかもしれない。
ある人にとっては、地球規模・宇宙規模の普遍的「母子関係」かもしれない。
イヴ、イシス、マリアの道
また、シュメール神話における、女神 イナンナの道でもある。
女性が女神といわれる所以は、ここにある。
「再生誕」
神々もまた、陰と陽、裏と表、明と暗、光と闇、男と女、両極の顔をもつ。
そして人間は、肉体をもち、自由に動くことで、神々に代わって、両極を統合させていく。
それは、女神と男神の結婚、魂の統合、さまざまな表現がある。
神々は、さまざまに姿を変え、カタチを変え、外にも内にも象徴的に現れる。
だから、ひとりの人間の内なる世界には、神も、悪魔も、父も、母も、なんでもかんでも、すべてある。
内なる◯◯との関係が、そのまま外側の人間関係に現される。愛も憎しみも、相反するものをかき立てる。
内なる◯◯こそ、天にある神々であり、夜空の星々であり、それらが放ったエネルギーによって創られる。
星と解く
魂を解く
運命を解く
魂を介し、星々と語らうなら、解かれ、溶けあっていく。
ところで、男性・男性性のイニシエーションは、別の普遍的神話で現されている。
次の回に!
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