八百万 自然の中の神々からのメッセージ 青龍の舞う湖 青森・十和田神社

2018.1.12  Chikako Natsui
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今回のcosmic connectの神旅は、
青森・十和田神社。

天地をつなぐ東北屈指のパワースポットです。

訪れたこの日は、雨まじりのお天気。
十和田湖周辺の空は鈍色。
それと龍のイメージが重なりました。

ダイナミックな十和田湖を眺めていると、
湖面をなでるそよ吹く風がこの地に歓迎
してくれていることを伝えてくれます。

冷たい空気の中、十和田湖を眺めながら神社を
目指し歩き始めました。

十和田神社へ行く途中に、「開運の小道」という
スピリチュアルスポットがあります。

ここは、火山性ガスが吹き出す穴が祠といわれ、
修験者達の修行の場となり、地元の人々からは
神様が宿る場所として奉られたそうです。

十和田湖は一説によると、20万年前の大噴火に
よってできた湖。繰り返す火山活動によって
形成された溶岩ドームは、15000年前の大規模噴火
によって現在見られる十和田カルデラの原形と
なったそうです。

開運の小道には6つの祠があり、それぞれに神様が
宿っています。

風の神  罪や穢れを祓ってくれる吹き払う
火の神  火防守護
山の神  山、田、狩猟を司る
金の神  鉱山とお金
天ノ岩戸 勝利祈願
日の神  開運

それぞれの神様にご挨拶。

それに応えるように、また風が吹きます。
じっと目を凝らしていると、祠の中の神様が
こちらを見ているような気持ちに
なりました。

「開運の小道」にいらっしゃるすべての神様に
ご挨拶を済ませ、鬱蒼とした巨木の木立を抜け、
いよいよ十和田神社へと向かいました。

階段を登った先には境内。
そして、苔むした石段の上に建つ歴史を感じさせる
拝殿とその奥にある本殿は、土地のエネルギーと
木々たちのエネルギーも入り混じってか、高い霊気が
漂う神秘的な空間を作り出していました。

十和田神社の現在のご祭神は日本武尊です。
創建当初は青龍大権現様だったらしいのですが、
明治維新のころの神仏分離によって変わったそうです。

※神仏分離とは?
神仏習合の慣習を禁止し、
神道と仏教、神と仏、神社と寺院とをはっきり
区別させること。(Wikipediaより抜粋)

十和田神社の創建、縁起を調べていくと、
2通りの説がありました。

ひとつは大同2年(807年)、征夷大将軍・坂上田村麻呂創建と
される説。
もうひとつは、南祖坊によるもの。
南祖坊は、「百足の草鞋が破れた所に住むべし」と夢のお告げを
得て、諸国をめぐり、十和田湖畔で百足の草鞋が尽きたといいます。
当時、十和田湖には八郎太郎というマタギが、
湖の岩魚や水を喰らううちに八頭の大蛇となり、湖を支配していた
そう。そこで、南祖坊は、その霊験により九頭の龍に変化し
二十尋(約36m)の身体を、十曲(とわだ)に曲げ、八郎太郎を
退治したという伝説が残っています。
南祖坊を青龍権現として崇め祀った名残りが今もあり、
境内の熊野神社には彼の履いていたという鉄の草鞋が
奉納されています。(一般社団法人 十和田湖国立公園協会HPより)

拝殿にてお参りを済ませ、さらに今にも朽ち果てそうな急傾斜の階段を
登って行った先には青龍権現を祀っている奥の院がありました。

その日はお社の前で、ひと組のご家族が祈祷されていました。
熱心にお祈りを捧げるその姿を見ていると、この家族に何か悲しい
ことがおこっているのだろうと感じました。
お邪魔をしては悪いので、そそくさと青龍権現様にご挨拶をして、
その場を立ち去りました。その場の霊気はシンプルでありながら、
とても力強いもの。短い時間の滞在で残念でしたが、次に訪れたときは、
その空気を存分に味わおうと思います。

実は、青龍権現様を先に進むと、「占場」なる場所があるようなのです。
ここは、吉凶占う場としての信仰を集める場所といいます。
「おより紙」を湖に投げ入れ、願いが叶うときには水底に沈み、
叶わないときは浮いたままになるとか。
ただ、現在は、占場まで降る梯子が危険ということで、
その場への立ち入りは禁止になっています。

「おより紙」の記述より抜粋
地上第一の霊地は十和田神社。
湖中第一の霊場は御占い場。
ここは古来より竜神信仰の霊倹あらたかな所であって人智、
人力の及ばない処を御神力によって世の安泰を祈る所である。
されば昔から社参のともがら此所に来って、至心に一切のことを
占い求めました。万一うけひき給わぬ時は、
いずこよりか深山がらす飛び来って、占い紙をくわえ去ったと
語られて居ります。想いをこめて占問うものは何ぞ。
すなわち、年穀の豊凶、海漁の予測をはじめ、事業、将来の成不成、
病気本復の速不速、交通安全、念願の成否、嗣子の有無あらゆることを
占卜して神意心当、まことに畏るべくまた敬すべく秘奥の
旧儀なのであります。(一般社団法人 十和田湖国立公園協会HPより)