京都を表現するのに、「魔界」という言葉をよく聞く。
果たしてそうなのだろうか?
陰陽師伝説を初め、様々な伝承や民話などから、そういう時代もあったのかもしれない。
いやいや、人の超感覚が閉じただけで、あらゆる次元と世界に、その階層にある住人達がいる。
人に協力的なもの、そうでないものが。
ある人にとって、それは、「魔」。
ある人にとって、それは、「間」。
界と界、次元と次元の狭間には、そこを居場所とするものがいる。
さて、5月14日 土曜 午前中の早い時間に京都に入った。
今回の宿は五条。ホテルに荷物を預け、近くのカフェに落ち着いた。
この日の計画は無し。
さて。どこに参ろう。
早朝からの移動だったので、のんびり散策できるところは無いかとネット検索・・・
いくつか候補に上がったものの・・
最終的には、宿泊地を起点に氣が向く先を参ろうということになった。
早速目に留まったのは、「悪王子社」。
悪王子!? お社に「悪」が付くとは、面白い!
調べてみると、
ご祭神 スサノオ神。
荒ぶる神 スサノオ。
「悪王子」という名前も納得できる。
では、行ってみることにしよう!
・・・が、しかし、どうやら現在そこにはお社は無いようだ。
明治時代に八坂神社へ遷されたようだが、町名だけはそのまま残っている。
おそらくここにお社があったのだろうというところでは工事が行われていて、それを示す石碑などは見ることができなかった。
「悪王子」という町名があるのだが、更にこれより北の四条烏丸付近には「元悪王子」という町名まである。これまた何やら、邪悪な妖怪変化の逸話によるものか?と思わせる地名だ。
(マイナビニュースより)
荒ぶる神の威神を懐かしみつつ、歩みを進める。
車が一台通れるだけの狭い道を歩いていると、神明神社と遭遇。
ご祭神 天照皇大神
小さな境内。
ご由緒を読んでいて知ったのは、「鵺」に纏わる伝説だ。
鵺。
聞いたことがあるな。
「鵺の泣く夜は恐ろしい・・」
金田一耕助シリーズで有名な横溝正史著「悪霊島」の一節。
鵺とは、日本で伝承される妖怪の一種。
社伝によると,近衛天皇の時代,頭は猿,尾は蛇,手足は虎の「鵺(ぬえ)」という怪鳥が毎夜,空に現れ都を騒がせた。
弓の名手であったという源(みなもとの)頼政(よりまさ)は退治の命を受け,神明神社に祈願をこめた後,見事に鵺を退治した。
この時使われた弓矢の「やじり」二本が当社の宝物として伝わっており,今でも祭礼の時に飾られる。
当社が厄除け・火除けの神と言われるゆえんである。
その後,天台宗の護国山(ごこくざん)立願寺(りつがんじ)円光院(えんこういん)という寺によって管理されていたが,明治初期の神仏分離令によって神社だけが残され,それ以来,神明町が管理を行っている。榎の大木があったので「榎(えのき)神明(しんめい)」とも言われた。
(京都観光オフィシャルサイト 「京都観光Navi』より)
神明神社に参ったあたりから、京都1日目の魂の目的が見えてくる。
つないで、浄化して、調和して、、
神明神社を後にし、道を進んだ先にあったのは、京都大神宮。
東京大神宮は、時々参っている。
さて、京都の大神宮は?
ご祭神 天照皇大神
豊受大神
相殿神には、その他錚々たる顔ぶれの八百万神が居並んでいた。
静かな境内。
ゆっくり散策できる。
伊勢神宮遥拝所。
当て所なく、氣が向くまま、足が向くまま歩く。
次に声をかけられたのは、火除天満宮。
道のちょっとした脇、ビルの狭間にお社があるのは、なんとも京都らしい。
それは、異世界へ通じる入り口であるような。
火除天満宮
1579年に九州での兵乱を避けるため、筑紫国大宰府から一人の老神官が菅原道真の像を背負って入洛し、六条通周辺に祀ったのが始まりといわれる。1587年に烏丸二条に大雲院が創建されるとその鎮守社として移転し、1597年に豊臣秀吉の命により大雲院とともに現在地に移された。なお、1973年に大雲院は京都市東山区祇園町南側に移転している。
1864年の蛤御門の変では、この一帯だけが奇跡的に類焼を免れ、これまでの京における度重なる大火でも類焼をまぬかれたことから学問成就とともに火除の神として多くの信仰を集め、正式名称は天満宮であるが「火除天満宮」と称される。(Wikipediaより)
それでは失礼してみましょう。
鳥居を抜け、ビルの横手を歩いていく。
途中には、ご神水がいただける場所がある。
天道大日如来・延命地蔵尊社
↓
ご本殿
境内社
稲荷社・大国主社・白太夫社
撫で牛!
次は、新京極方面へ。
横断歩道を渡ってすぐのところにあったのは、甘栗屋さん。
店構えに歴史を感じる。
そして気づいた!
林万昌堂さんの店内の先にあったのは、お寺さん?
店先から中を覗きこむと、そのようだ。
行ってみよう!
文徳天皇の皇后藤原明子(染殿皇后)はこのお地蔵さんを祈って清和天皇を降誕されたという。
それにあやかり、安産のお地蔵さんとして名高く、現在女性の参拝者が絶えない。(新京極商店街HPより)
甘栗屋さんのお店をそろそろを抜け、染殿院へ参る。
ここへ引き寄せられたことに、ありがたいやら、愉快やら、そんな気持ちが湧いてくる。
さすが京都!
間に間にある世界が重なりあっている。
異次元・異世界
氣の向くまま、足の向くままに、間に間を歩くは、続く!